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うみねこ通信 No.5 平成11年11月号

お酒の飲み過ぎに注意しましょう

検査科技師長  二澤平 達雄

酒は百薬の長とよく言われます。そのお酒も度が過ぎると百薬どころか百害転じて病気を引き起こす原因にもなりかねません。お酒を飲みすぎるとなぜ体に悪いのでしょうか。
 お酒は一般的に水に溶けやすいものと溶けにくいものとがあります。いったん摂取されたお酒の殆どは体内(主として肝臓)で分解され最後には炭酸ガスと水に分解されます。アルコールのまま排泄されるのはわずか10%以下です。
 お酒の種類にもよりますが栄養学的にみてもあまり栄養度は高くなく代謝的には無駄の多いエネルギー源とされていることも知っておくべきです。酒豪と言われる人の殆どの方は食物(蛋白質等)を食することは少なくアルコールだけに依存する傾向があります。そう言う方はアルコールの分解のみが優先され他の糖、蛋白、脂肪などの代謝が疎かになります。
 それが長く続くと栄養のバランスが崩れてくるため、人間の体は元の状態に戻そうとしてホルモンが働き、やがてそのホルモンのバランスまでが崩れてしまいます。アルコールの分解は殆ど肝臓が司っているため毎日肝臓に負担をかけていると、最後には肝臓障害(GPT↑、γ-GPT↑)を有するようになってきます。
 日頃酒豪と自負されているあなた、またビール腹と言われる肥満傾向の方は肝臓病ばかりでなく糖尿病(血中グルコース↑、尿中グルコース↑)や膵臓障害(アミラーゼ↑)を引き起こす可能性があるので注意が必要です。また飲酒後に高乳酸血症、高尿酸血症、高中性脂肪血症を引き起こすこともあるのでお酒はほどほどに嗜むべきです。

少し少し飲み酔うは酒の禍なく、酒の趣きを得て楽しみ多し。人に病、酒によって得るもの多し。酒を多く飲んで飯し少なく食う人は命短かし。かくのごとく多く飲めば天禄をもって、かえって身をほろぼすなり。かなしむべし。

《貝原益軒の養生訓より》

年に一度の健康診断をお勧めします。

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