閉じる
HOME
診療科のご案内
当院のご紹介
ご来院の皆様
採用情報
診療科・各部門
各種ご案内


HOME ≫ 各種ご案内 ≫ 広報誌のご案内 ≫ うみねこ通信 ≫ バックナンバー ≫ 平成13年11月号

うみねこ通信 No.29 平成13年11月号

食習慣を見直してみませんか?

栄養管理室長  舘 弘子

近年の食環境は都市化、核家族化、就労女性の増加、外食産業や食品産業の発展とともに著しい変化をみせています。それにともない食生活面は食の洋食化傾向、簡便化傾向、加工食品や外食の増加がみられいろいろな問題がでています。

物の豊かな時代に、栄養知識を伴わない嗜好本意の自由な食べ物を選択していますと、栄養素摂取の偏りを招き肥満貧血さらに生活習慣病といった不健康をまねきます。一方食習慣の面では、孤食や食事の乱れによる偏食、欠食の増加、誤った情報の影響を受けた食事のアンバランスにより、精神的、身体的に不調和に陥っている人が多くみられます。

健康へのステップアップ

A:栄養のバランスのとれた食事(適量)

○栄養素とは?

次の五つに大きくわけられます。

糖質(とうしつ) 主食(穀類)
エネルギー源となり、穀類・芋類・果物・砂糖などに多くふくまれています。
蛋白質(たんぱくしつ) 主菜
血液や筋肉やエネルギー源になり、魚、大豆製品、肉、卵、乳類などに多くふくまれています。
脂質(ししつ) エネルギー源となり、油、肉の脂、バターなどに多く含まれています。
ビタミン(多くの種類有り) 副菜
体の調子をよくし、野菜などに多くふくまれています。
ミネラル(多くの種類有り) 副菜
体の調子をよくし、野菜、海草などに多くふくまれています。

○主食・主菜・副菜は毎食一緒にたべましょう。

主食は、特にご飯を減らしすぎがめだちます。全体の栄養量の50%は主食で摂ります。

主菜は、全体に食べ過ぎが多くなりました。なかでも肉の摂取量が多くなり、逆に食べてほしい大豆製品が不足しています。

副菜は、若い世代ほど不足しています。茹でる、炒める、焼く、揚げる、蒸す、煮るなどいろいろの料理をして毎食たべましょう。

一つの食品で健康は絶対ありません。食品は相補作用があります。食材の種類を多く摂りますといろいろの栄養素が摂取できます。体の中には、適量の栄養素が入る器があるとおもってください。何々が体によいとマスコミ等で報じられると、つい信じたくなります。でも、それが体にどうやくにたつか、またどれぐらいの量が必要か、診察の結果病院のお薬を飲んでいる方は、その影響がないかなど調べる必要があります。過信は禁物です。

B:一日三食規則正しく食べましょう。

室町時代から江戸時代中期にかけて、一日三食制が定着してきました。健康面でもすぐれていることがわかっています。

C:食塩はとりすぎないようにしましょう。

食塩のとりすぎは、高血圧ひいては脳卒中や心臓病や腎臓病をおこしやすくします。また塩辛い食品のとりすぎにより、胃がんの発生率が高くなることもわかっています。加工食品は塩分含有量が多いので、食べ過ぎないようにしてください。病院食は一般食は10グラム以下、特食(腎臓病、心臓病など)は、病気の状態により0~7グラムにしています。

D:脂肪は質と量をかんがえてたべましょう。

脂肪摂取(洋食化など)の増加に伴って、動脈硬化性心疾患の発生率や乳がん、大腸がんによる死亡率の増加がみとめられています。肉の脂やバターは食べ過ぎないようにし、魚の油や植物性の油をとりましょう。逆に脂肪不足は脳卒中や高血圧をおこしやすくします。

E:偏食のないようにしましょう。

好きなものばかり食べていますと、栄養素の過不足により健康を害します。家庭での料理はオードブル式でなく一人分ずつ盛りましょう。

F:よく噛んで食べる習慣をつけましょう。

噛むことにより満腹感がでます。味がわかります。

G:心のふれあう楽しい食生活にしましょう。

毎日の三度の食事は、からだの栄養補給はもちろん、心の栄養補給の場としても大きな役割を負っています。手作り料理を心がけましょう。

大人も子供も健康のため、治療のためには栄養療法が基本です。

栄養食事についてのご相談は管理栄養士にどうぞ

このページの先頭へ