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うみねこ通信 No.31 平成14年1月号

人間ドックについて

健康診断部  中田 靖

人間ドックについて、みなさんはどのような印象をお持ちでしょうか? 今回、人間ドックについて簡単に説明します。

○人間ドックとは?

ご存じのように、ドックとは、もともと船の修理施設の事です。長い航海を終えた船は、一旦ドックに入れて、故障がないかを調べたり、船体を塗りかえたり、すなわち再び安全な航海が出来るようにチェックされます。これと同じように人生の長い航海をしてきた我々も、たとえ自分でわからなくても、ドックに入って故障の有無を点検(検査)し、必要があれば修理(治療)を行う必要があります。異常がなければ、健康に自信を持って、次の航海に出発します。故障があれば早めに修理し、これからの人生をさらに有意義に生きることが大切です。この重要な役割を果たすのが「人間ドック」です。

○人間ドックのメリットは?

1 病気の早期発見ができる
病気は早期に気が付けばたとえガンのような恐ろしいと思われている病気でも、有効な治療が可能です。そして、早く発見できればできるほど早く治り、社会への復帰も可能となります。
2 自分の体について正しい認識を持ち、ライフスタイルの改善につながる
これも、非常に大きなメリットです。しかしながら、会社などから費用の負担があっても人間ドックに入りたがらない人が大勢いるようです。その理由の多くが、「何か病気が発見されると恐い」ということのようです。これは大きな間違いです。実際、人間ドックに入った多くの方が、自分のからだについて心配していたことがはっきりし、健康について自信を持つことができるのです。人間ドックで発見された多くの異常は、必ずしも治療を必要とするものばかりではなく、日常生活上注意する事が治癒することができるものもあります。また、個々の状況に応じた生活方法を医師などより指導され、これを改めることにより快適で健康な生活をおくれるようになるのです。このライフスタイルの改善こそ、将来の生活習慣病の危険を少なくできるのです。
※生活習慣病: 日本人に多い病気は高血圧、糖尿病、動脈硬化による心臓病や脳卒中そしてガンなどです。これらの病気は、食生活、運動、休養、喫煙、アルコールなどのライフスタイルと関わりがあることから生活習慣病と呼ばれています。
3 健康の記録になる
私たちの体は、それぞれの差があり、一回の検査成績ではその判断が難しい場合があります。このような健康の記録は、病気になったときやかかりつけ医がかわった時に非常に役に立つことがあります。

○検査の内容は?

人間ドックで行われる検査項目にはおよそ次のようなものがあります。一般生理学的検査、呼吸器系検査、循環器系検査、腎機能検査、胃腸管系検査、肝機能検査、糖尿病検査、血液系検査、血清反応(梅毒、B型肝炎、C型肝炎)などです。また、オプション検査として、脳検査(脳MRI、脳MRA、頸動脈エコー検査など)、心臓検査(24時間心電図、運動負荷心電図など)、肺癌検診(細胞診、胸部CT検査など)、大腸検診(大腸カメラなど)、婦人科検診(子宮癌、乳癌検診)、腫瘍マーカー、骨密度検査、HIV検査などがあり、これらによりさらに詳しく調べることができます。検査項目には、検査機関により若干違いがありますのでご注意ください。

○最後に

病気は、症状のない段階で早期に発見し、早期に治療することが必要です。人間は40歳にもなるとこれまでの20歳代、30歳代から蓄積した様々なストレスが、健康のバランスを崩し、老化現象が体のどこかに出てくるものです。健康で快適な明日のためにも、一年に一度は人間ドックを受けられる事をおすすめします。

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