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うみねこ通信 No.104 平成20年2月号

『脳ドックのすすめ』①

未破裂脳動脈瘤を発見して、クモ膜下出血を防止すること

健康診断部部長  宮澤 正

脳ドックのすすめ

なんといっても、脳ドックの重要な目標の一つは、まだ破裂していない動脈瘤を発見して、くも膜下出血を未然に防ぐことにあると思われます。成人の2~6%が脳動脈瘤を持っており、親兄弟にクモ膜下出血の既往がある人では16%に未破裂脳動脈瘤があるといわれています。

不幸にして、くも膜下出血を起こしてしまった方々の30~50%はたすかりません。たとえ救命されたとしても、2回目の出血で命を失われる方、麻痺や意識障害が残ってしまう方がおられます。札幌市内の新さっぽろ脳神経外科病院の先生方が、「脳の人間ドック」を始められたのが1988年3月のことです。

これが、日本の「脳ドック」の始まりです。まだ20年程しか時間がたっていません。