HOME ≫ 各種ご案内 ≫ 広報誌のご案内 ≫ うみねこ通信 ≫ バックナンバー ≫ 平成23年10月号
主任検査技師 古田 芳幸
皆さんは「細胞」を見たことがありますか?もちろん見たことありますよね。だって私たちの体が「細胞」なのですから。皮膚や血液や粘膜など、人間の体は約60兆個の細胞からできています。そしてその細胞が秩序正しく決められた仕事をしているおかげで私たちは日々健康に過ごすことができるのです。しかし、60兆個もある細胞の中には、秩序を保たず自由勝手に増え続けて、そのために生きていくことを邪魔する細胞ができることがあります。これが「がん細胞」です。
細胞診検査は、人の体から採取した細胞の形態を顕微鏡で見て「がん細胞」など、病変の有無を判断する検査のことを言います。『広報はちのへ』に掲載されている住民検診の子宮がん検診や喀痰による肺癌検診などがそれにあたります。
◆細胞診検査で取り扱う材料は?
◆細胞診検査が必要な場合はどんな時?
◆細胞診検査の手順は?
1 . 細胞の採取
2 . 染色・観察・結果報告
①染 色
細胞はそのままでは殆ど色がないので、通常の光学顕微鏡で観察できるよう、細胞に色をつける作業(染色)を行います。
②観察・結果報告
細胞検査士2名でチェックし、病理医が良性・悪性などの最終報告をします。
3 . 細胞診検査の長所と短所
①長 所
②短 所
以上のことを踏まえ、細胞診検査は早期癌の発見や集団検診の一つとして行われており、肺癌や乳がん、子宮頸がんをはじめとする悪性腫瘍の早期発見と死亡率低下に役立っています。