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うみねこ通信 No.190 平成27年4月号

血糖とグリコヘモグロビン(HbA1c)について

健康診断部長 日向 豪史

血糖(けっとう)とは、血液中のブドウ糖のことです。ブドウ糖は身体のエネルギー源として利用されます。血液中のブドウ糖の濃さ(血糖値)は正常人ではほぼ一定に保たれています。しかし、血糖を調節しているインスリンが不足すると、血液中にブドウ糖があふれて高血糖になります。逆に過剰になると低血糖になります。血糖の検査は、糖尿病の有無、その治療に欠かせません。

空腹時の血糖値は、前日の夕食後から絶食し、早朝空腹の状態で採血した値です。血糖値の基準値は、空腹時血糖70~109mg/dl。食後2時間で140mg/dl未満です。健康な人の一日の血糖値は、70~130mg/dlの間で、厳しく制御されています。食事を摂ると、糖分が吸収され、ブドウ糖となって血液中に出てきます。そのため、一般には食後の血糖値は食前よりも高くなります。糖尿病の病初期では、空腹時の血糖がおよそ正常であっても、食後に高血糖が生じやすくなります。さらに食事や運動やストレスで、日々刻々と血糖値は変動します。

過去1~2ヶ月の血糖の平均がわかるグリコヘモグロビンという検査があります。体内に酸素を運ぶ役割をもつ赤血球中のヘモグロビン(Hb)と血液中のブドウ糖が結合したものをグリコヘモグロビン(HbA1c)といます。

ヘモグロビンはゆっくりと時間をかけて、ブドウ糖と結びつく性質があります。また、一度結合すると、その赤血球の寿命(120日間)がつきるまで、そのままの状態を保つという特徴があります。したがってグリコヘモグロビンは採血時よりさかのぼって1~2ヶ月間の血糖の平均を反映すると考えられます。そのため、検査時にたまたま血糖値が低く、見逃してしまいがちな病初期の糖尿病も発見しやすくなります。また、糖尿病の治療中、血糖値がうまくコントロールできているかを判定する目安になります。

糖尿病の合併症予防のためには、グリコヘモグロビン=HbAlc7%未満が目標です。

あなたとあなたの大切な人のために
 

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