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うみねこ通信 No.222 平成29年12月号

複視について

眼科部長 木村 百子

一つの物が二つに見えることを「複視」といいます。

複視には片眼性複視と両眼性複視とがあります。

1)片眼性複視

片方の目を隠して、もう一つの片目で物を見ても二つに見えるのが片眼性複視です。乱視などの目の屈折異常や瞳孔の異常などの目の病気で起こります。

この場合は、眼科を受診して目の屈折矯正や瞳孔の検査を受けることをお勧めします。

2)両眼性複視

片方ずつ隠してみるとどちらの目でもきれいに一つに見えるが、両目で見ると二つに見えるのが両眼性複視です。

一般に左右どちらかを見たときに横に二つに並んで見える場合と階段を降りるときステップが重なって見えたり、車の運転中に道路のセンターラインが2本に見えるなどで気が付く場合が多いようです。

私たちが物を見るとき、正常な状態では右目と左目が同じように動きます。この時どちらか片方の目の動きが悪くなり一緒に動かない、左右の視線がずれてしまうと一つのものが二つあるように感じます。

この場合は目を動かす筋肉の働きに異常がある場合が多く、筋肉自体の病気と筋肉を動かす神経の病気が考えられます。

目を動かす筋肉は眼球の周りに外直筋、内直筋、上直筋、下直筋、上斜筋、下斜筋の6本あり、動かす神経は外転神経、滑車神経、動眼神経の3種類あります。

どの神経が麻痺しても複視は起こります。

打撲などの外傷もなく、突然両眼性複視が起きた場合は目の神経の病気の可能性が考えられますので、早めに頭部の検査の出来る脳神経外科、神経内科を受診した方がいいでしょう。

目の筋肉の異常の場合は一般に発症時期がはっきりしないことが多く、二つに見える症状に変動があり、瞼が開けづらい時があるなどの症状が加わる場合、あるいは目が大きくなった(眼球突出)と人から指摘されたりなどの症状があります。

甲状腺疾患や神経筋疾患など内科的な病気が原因なこともありますので、まずはかかりつけの内科あるいは眼科の先生に相談してみてください。

 

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