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うみねこ通信 No.262 令和3年4月号

自粛生活とフレイル予防

主任栄養士 川村 美穂

温かい春の季節になってきました。この1年は、外出自粛や3密回避などで自宅にいる時間が長くなったという方も多く、運動不足や体重増加を実感しているのではないでしょうか。ただでさえ、冬場は寒く、足元が悪いとなれば、気軽に外出することが減ってしまいがちです。食べる時間が増えて、冬はいつも太るということも…。今回は、そんな運動不足や食習慣の乱れが一因となってしまう「フレイル」を予防する方法をご紹介します。
フレイルとは
健常から要介護へ移行する中間の段階と言われています。実年齢に関係なく、加齢に伴い筋力が衰え、疲れやすくなり、家に閉じこもりがちになるなど、年齢を重ねたことで生じやすい衰え全般を指します。
フレイルの予防 3つのポイント
予防には、「栄養バランス」の取れた食生活と適度な「運動」、そして「人とのつながり」が重要となります。最近の研究では、特に「人とのつながり」=社会活動への参加頻度の低下が、フレイルの入り口になりやすいといわれているそうです。
先にお話ししたように、自粛生活では十分な運動をすることが難しくなりました。食といえば、年齢を重ねると自然に細くなりやすく、食欲を感じづらくなるともいわれます。食事そのものへの関心が薄れ、食事を食べないことが増えたり、毎日同じものを食べ続けたりすることも食生活の乱れといえます。さらに、人とつながる機会の減少。そうした生活が長く続くと、身体を健康な状態に保つための筋力も栄養も意欲も不足することに繋がってしまうのです。
具体的な予防対策は
①栄養バランスの取れた食生活
食事は、3度に分けて、主食・主菜・副菜を組み合わせて、しっかり摂りましょう。特に、筋肉をつくるタンパク質が多く含まれる肉や魚、卵や大豆製品、筋肉の増強をサポートするビタミンDを多く含んだキノコ類や魚介類を積極的に食べること。タンパク質は、高齢になると筋肉になりにくくなるため、あと5g増やすといいようです。食品で言えば、納豆や肉・魚30g、豆腐1/4丁、牛乳コップ1杯、チーズ1個20gに相当します。
食事後の歯磨きは、口を清潔に保ち、風邪やインフルエンザ対策になるだけでなく、オーラルフレイル(「噛む」「飲み込む」「話す」などの口腔機能の衰え)予防に欠かせません。
②適度な運動
運動は、天気の良い日には、人との距離をしっかりとった上で、ウォーキングなどがおすすめです。筋肉や骨の維持、形成に欠かせないビタミンDは、日の光を浴びることでつくりだされます。
また、歩くことは気分転換にもなり、血流の循環を良くし自己免疫力を活性化してくれます。数十分から1時間程度の軽い散歩を日常的に心掛け、家の中でもできる範囲で身体を動かしましょう。椅子やテーブルに手をかけても構わないのでスクワットや片足立ち、足踏みなど、自分の身体の状態や体調に合わせて安全に行いましょう。
③人とのつながり
人とのつながりが希薄になると、認知機能が著しく低下するおそれがあります。受診を控えてしまうことにも注意が必要です。外出しにくい今の状況こそ、受診で自分のことを話したり、友人や家族と連絡を取り合うなどして、とにかくしゃべることを意識しましょう。人とのつながりは、さまざまな不安やストレスを軽減し、安心して暮らすための重要なポイントです。
 

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