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うみねこ通信 No.284 令和5年2月号
- 陥入爪(かんにゅうそう)
- 足の趾(ゆび・特に母趾)に生じることが多いのですが、爪が皮膚にくい込んで赤く腫れ上がり、非常に痛みを伴います。また、感染をおこして膿が出ることもあります。その原因は間違った爪の切り方です。
足の爪をどのように切っていますか?きれいに丸く短く切っていませんか?趾の内側に爪の先がありませんか?もしそうなら、陥入爪になるかもしれません。
足の爪の場合、手の指とは違って丸く短く切るのは間違いです。短く切ってしまうと、爪の角が皮膚にくい込み、痛みが出てくることがあります。痛いので角の部分を切ってしまいがちです。そうすると一時的には良くなりますが、結局再発し、くい込む部分が根元に近くなるだけです。これを繰り返していると、側爪郭(爪の横の部分)の皮膚全体に炎症をおこし、腫れ上がってきます。肉芽が生じたり感染をおこしたりすることもあります。強い痛みも伴うようになります。この状態が陥人爪です。また全体に短くしていると、趾の先の皮膚が変形し、爪全体がくい込んでしまうこともあります。特にスポーツをしている方は要注意です。
足の爪の正しい切り方は、丸く切るのではなく、どちらかというと四角く切るつもりで切ります。この時重要なのは、爪の角の部分が少し皮膚から出るように残すことです。中央の部分は引っ掛からない程度に、趾の先ギリギリのところまでとします。
では、陥入爪になってしまったらどのように治療するのでしようか?初期の軽いうちは炎症を抑える治療をしながら患部の圧迫を避け、爪を伸ばすことにより治ります。爪が完全にくい込んでしまい伸ばすことが難しい場合は、手術をして治します。手術の方法は、くい込んでいる部分の爪を切除した後、同部の爪母(爪をつくっているところ)を切除したり破壊したりして、その部分の爪が生えないようにします。しかし、手術をしてもその後の爪の切り方が悪いと再発することが多いです。陥入爪は、正しい爪切りと自分によく合った靴を履くことで、予防できます。爪切りをする時は、お風呂上がりなど爪が柔らかくなっている時に、短く切りすぎないように十分注意して正しく切りましよう。
- 湾曲爪(わんきょくそう)
- 巻き爪のことです。爪が巻いたように変形してきます。次第に変形が強くなり、痛みを伴うようになります。治療は、装具を用いて変形した爪を徐々に矯正する方法があります。また爪白癬(爪の水虫)が原因で変形することもありますがこの場合は、皮膚科で爪白癬の治療が必要となります。