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舌・上顎・下顎・口腔底・頬粘膜・唾液腺・口峡咽頭等に発症した悪性腫瘍・良性腫瘍に対する手術に加え、悪性腫瘍で頸部に転移したリンパ節の郭清手術や、癌摘出後の口腔顔面欠損に対して遊離組織移植・有茎皮弁等を応用した即時再建手術も積極的に行っています。
またQOLを考慮し放射線科との連携の下、超選択的動注化学療法を積極的に採用しています。
口唇裂形成術・口蓋裂形成術・顎裂部自家腸骨海綿骨細片移植術・咽頭弁形成術等の主要手術に加え、出生直後のホッツ床製作装着・哺乳指導や言語障害後遺患者に対する内視鏡検査(鼻咽腔閉鎖機能検査)、構音補助装置(スピーチエイド・パラタルリフト)製作・言語治療等も行っています。
また、当院は育成医療機関に認定されています。公的援助制度を利用することで医療費にかかる自己負担を軽減することが可能です。詳しくは医療福祉相談室へお尋ねください。
顎関節症はそのほとんどが外来治療で改善しますが、なかには病態をこじらせている症例も少なくありません。当科は難治性顎関節症の紹介も多いため、その詳細診断には一般的なMRI検査だけでなく、侵襲の極めて少ない極細径(直径1㎜)顎関節鏡検査を採用しています。加えて、手術適応症例には顔にほとんど傷を残さない顎関節鏡視下手術を第一選択としています。
顎関節症とは一つの疾患ではなく、病態の異なる十数種の疾患の総称名であることはあまり知られていません。当科には、一般的な治療が奏功しないという理由で紹介となる患者様が多く、そのような難治性顎関節症に対しても積極的な治療を行っております。そのほとんどは顎関節パンピング(ヒアルロン酸注入含む)療法で改善しますが、不可逆性変化の生じた難治性顎関節症に対しては手術が必要となることもあります。従来、顔面切開を要した顎関節解放手術が一般的でしたが、顔面に大きな傷が残ること・顔面神経麻痺のriskがあることなどから患者様にも敬遠されてきました。
しかし現在は、手術機器の進歩によって顔面切開を要しない顎関節鏡視下手術も可能な時代になっております。耳前部に3~5㎜程度の小さな穴を開けるだけで手術可能なことから、傷もほとんど残らず、顔面神経麻痺のriskも極めて低いことが利点です。当科では顎関節鏡視下手術の実績が500例以上あります。
上顎洞穿孔や下歯槽神経損傷を回避するためのCT検査診断・CT計測を必須とし、安全なインプラント治療を行っています。また、歯槽骨吸収が著しくインプラント治療不能と判断された方でも、サイナスリフト・ソケットリフトや種々の骨移植を併用したインプラント治療を行っています。
顎顔面骨折にはしばしば顔面神経麻痺の合併が見られますが、手術により麻痺を助長しないよう顔面神経麻痺を回避する手術方法を採用しています。また可能な限り顔面に傷を残さないような手術を採用しています。
骨接合には、摘出を要する金属製プレートシステムは可能な限り使用せず、後に撤去不要な吸収性プレートシステム(約3年で吸収消失するプレートやスクリュー)を採用しています。
下顎前突症、上顎前突症、顎変形症、オトガイ形成不全、開咬症等に対する外科矯正手術を行っています。
以上、代表的な疾患を挙げましたが、他にも多数の口腔外科疾患が存在します。当科は全ての口腔外科疾患治療に対応しております。詳細は当科外来にお問い合わせください。
歯科口腔外科部長 中山 勝憲 / Katsunori Nakayama | |||
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専門分野 | 口唇口蓋裂、頭頸部癌、 顎関節 |
出身大学 | 日本歯科大学(昭和63年3月卒) |
歯科口腔外科医師 松村 章弘 / Akihiro Matsumura | |||
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専門分野 | 口腔外科一般 | 出身大学 | 北海道大学(令和2年3月卒) |