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うみねこ通信 No.303 令和6年9月号
看護師の特定行為について
看護師長補佐 中村 恵美子
- 「看護師の特定行為」をご存じですか?専門的な知識と技術が必要とされる特定行為(診療の補助)の研修を受けた看護師が、医師の指示を受けて安全に行うことです。今後、日本は更に超高齢多死社会となります。地域では在宅医療の推進を図るため、医師の指示を受けて診療の補助を行う看護師が必要となります。また病院では、チーム医療や医師の働き方改革を推進するため「特定行為」を手順書により行う看護師を育成し、タスクシフト(業務移管)を図る必要があります。これにより患者さんには、安全できめの細やかなケアの提供をすることができます。患者さんにとっては医療の質向上、医療者側にはチーム医療の推進、医師の長時間労働の削減が期待されています。
- 具体的に「特定行為」は、専門的な知識と技術が必要とされる21区分、38行為があります。青森労災病院では、2024年度より「特定行為」の指定研修協力施設として研修を開始しました。現在実施している区分は「創傷管理領域」です。具体的には次ページ図に示している内容となります。
- これらの行為は手順書と言う「看護師に診療の補助を行わせる患者の病状の範囲」と「診療の補助内容」に基づき患者さん、ご家族の同意を得て実施します。私は、4月から当院の特定行為研修生として研修を開始しました。研修終了後には入院、外来患者さんの状態に応じ、タイムリーに必要なケアが提供できることを目指して現在トレーニングを行っています。今回学んだ知識を患者さんへ還元する事はもちろん、看護師がスキルアップし、患者さんにより安全、安心なケアを提供できるよう看護師の教育に役立てていきたいと考えています。今後増加するだろう「特定行為」を行う看護師にご理解とご協力をお願いいたします。