青森労災病院は「やさしく、あたたかい病院」の理念のもと地域の皆さまに患者中心の医療を提供しています。
看護部の理念である「やさしく、あたたかい看護の実践」を実現するため患者さんの言葉に耳を傾け、心に寄り添ったケアを目指しています。また、患者さんの権利を尊重し、患者中心の看護が実践できる教育体制の充実を図ったり、看護業務の改善に取り組んだりしています。
当看護部は、経験豊富な看護師が多く、人に対して尊重した対応に努めており、看護師としてだけではなく、人として成長できる職場環境となるよう教育に取り組んでいます。
看護師の教育は、キャリアラダーによる「看護の核となる実践能力」、「役割を果たすためのマネジメント能力」「自己成長・研究能力」の向上のため研修、目標管理を活用したキャリア支援を行い、看護の質の向上に努めています。
看護部長 虻川 美香子
8時間三交替制
勤務時間夜勤 0:00~8:45 日勤 8:15~17:00 中勤 15:45~0:30
看護提供方式固定チームナーシング
看護部単位と看護職員の配置基準フロア | 主な診療科 | 看護職員の配置基準 |
2北病棟 | 心臓血管外科など術後管理(HCU) | 4:1 |
3東病棟 | 心臓血管外科・外科・放射線科 | 10:1 |
4南病棟 | 眼科・地域包括ケア病棟 | 13:1 |
4東病棟 | 整形外科・歯科口腔外科 | 10:1 |
5東病棟 | 泌尿器科・糖尿病内分泌内科・形成外科 | 10:1 |
6東病棟 | 消化器内科 | 10:1 |
中央手術室:6室 | ||
外来:18診療科・透析室 専門外来:スポーツ外来・脊椎外来・口唇口蓋裂外来・小児神経外来 他 |
227名(2023年4月1日現在)
3階東病棟は外科、心臓血管外科、放射線科の混合病棟です。
外科は、主に胸部・腹部・乳腺甲状腺などの疾患の患者さんが手術や化学療法、緩和ケアを目的に入院されています。心臓血管外科は心不全・慢性閉塞性疾患の治療、下肢静脈瘤の手術を目的に入院されています。放射線科では、血管内治療・放射線療法・化学療法などの治療を中心に行っています。
手術や化学療法が毎日、実施される中、患者さん一人一人の病状や治療の状況に併せ、身体的・精神的な状況やご家族のご意向を含めたカンファレンスを定期的に実施しています。このカンファレンスには、当該病棟の医師・看護師だけでなく、地域包括ケア病棟の看護師長や薬剤師、地域医療連携室看護師も参加し、退院後の生活をふまえて今後の治療方針や看護ケアなどについて話し合い、チーム医療に取り組んでいます。
また、つらい治療を乗り越えるために、緩和ケアチームに介入を依頼し、臨床心理士と面談をするなど精神的に支援しています。このように、身体的・精神的に患者さんを支えられるような看護をスタッフ一同心がけております。
4階東病棟は、整形外科・歯科口腔外科の混合病棟です。
整形外科には、脊椎・肩・膝・股関節・手に病気があり手術を受けられる方が多く入院されています。また、労災事故や骨折などで緊急入院される方もおられます。
歯科口腔外科は、頭頚部の病気や顎関節疾患・顔面の骨折などの患者さんが入院されて治療を受けられております。
私たち看護師は、安心して手術や治療を受けられるように安全な看護の提供を目指しております。手術後は、医師やリハビリ技師と情報を共有し、積極的にリハビリをすすめ、患者様さんが早期に元の生活に戻れるように支援しています。
病気やケガなどで日常生活に不安を抱える患者さんやご家族様の思いに寄り添った看護を提供できるように、薬剤師・リハビリ技師・地域連携室など多職種と連携し、その人らしい生活を送れるようにスタッフ一丸となって取り組んでいます。
4階南病棟は地域包括ケア病棟として、地域完結型医療を目指す「地域包括ケアシステムの要」として位置づけられ、病院と地域をつなぐ架け橋となる病棟です。病床数は47床です。受け入れ対象の患者さんは、①急性期治療により病状は安定したが、もう少し経過観察が必要な方②骨折等の手術後や保存的治療でリハビリが必要な方③在宅施設などへの入所の準備が必要な方④自宅や介護施設等で療養している中で、比較的軽度な診療や看護が必要になった方⑤レスパイト目的の方などです。
病棟看護師は、医師・退院支援看護師、リハビリスタッフ・薬剤師・栄養士・医療ソーシャルワーカーなどの多職種と協働し、退院後の不安や問題を軽減・解決できるように支援しています。
また、ケアマネージャーや訪問看護ステーション等のサービス事業所の方々との面談や患者さん・ご家族を交えて退院前合同カンファレンスを行い退院調整しています。経験豊富なスタッフが患者様さんやご家族の心のよりどころとなり、希望に沿った生活の場に安心して退院できるよう頑張っています。
泌尿器科・糖尿病内分泌内科・形成外科の混合病棟です。
泌尿器科は、腎臓・膀胱・尿管・前立腺等の泌尿器疾患、血液透析・腹膜透析の導入などの患者さんが入院されます。糖尿病内分泌内科は、糖尿病の教育指導、睡眠時無呼吸症候群(PSG)の検査、内分泌疾患、肺炎、脳梗塞の緊急などの患者さんに対応しています。形成外科は、身体各部位の皮膚腫瘍等で手術の適応となる患者さんのケアを実践しています。
当病棟は、小児から100歳代まで幅広い年代の患者さんが入院されています。教育指導や周術期を含めた急性期、悪性疾患の化学療法・ターミナルに至るまでの多様な健康障害にある対象に看護を提供しています。
スタッフ一同、日々、患者さんやご家族とともに様々な健康問題と丁寧に向き合い、より良いケアの提供に努めています。
6階東病棟は、病院内最上階に位置し、八戸市東部の市街地、青森県で一番長い橋梁である八戸大橋(夢の大橋)、臨海工業地帯、八戸港まで病室から見渡すことができます。その眺めはまさに息をのむ絶景で思わず深呼吸したくなる風景です。毎日その絶景を見ながら平均年齢42歳の看護師28人が元気いっぱい働いています。
診療科は消化器内科45床、糖尿病内科5床で予約入院6割、緊急入院が4割となっています。消化器系悪性疾患、消化管出血、大腸ポリープ、悪性リンパ腫などの患者さんが多く入院されています。疾患の特徴から抗がん剤による化学療法や輸血が実施されることも多くなっています。そのため経験に慢心せず、最新の化学療法について研修を実施、2名在籍している輸血認定看護師が適切な輸血実施の指導をするなど日々ブラッシュアップに努めています。
また当院の「やさしくあたたかい病院」の理念に基づき患者さんに寄り添い、個々の患者さんにとっての最適な看護の提供について日々考え取り組んでいます。この姿勢から院内で最も多く患者さんからお礼や励ましお手紙など頂いています。患者さんからのあたたかいお言葉を糧にし、これからも患者さん中心の姿勢を持ち続け「やさしくあたたかい病院」の理念に基づいた看護の提供に努めて参ります。
2北病棟は、心臓外科2床、救急2床の計4床です。
入院患者さんの約60%は外科の肺葉切除術、結腸切除術、乳房切除術、胆嚢摘出術などです。その他、整形外科の脊椎固定術や泌尿器科の膀胱全摘出などの手術後の患者さんです。
当病棟入室前に他部署に訪問し、周術期の過ごし方や看護ケアについて説明し、患者さんの不安や質問に対応しています。
呼吸不全や脳梗塞の急性期、重篤な肺炎の患者さんに身体症状のコントロールだけでなく、精神的にも配慮した全人的なケア出来るよう最適な看護が提供できるよう、カンファレンスを実施し取り組んでおります。
看護師は、19名で平均年齢40代後半のベテラン揃いです。今年度から、20代のスタッフを迎え、次世代の育成に取り組んでいます。現在は、コロナ病棟開設に伴い、休床中です。スタッフの3分の2がコロナ病棟でスタッフとして最前線で日々、活躍しています。
当センターは、看護師7名と臨床工学士2名が協働して透析ケアに取り組んでいます。午前と午後の2部制で1日24名まで対応可能です。地域の病院から緊急で依頼されたシャント拡張術後の患者さんの受け入れも行っております。
透析患者さんに寄り添ったケアができるように、毎週患者カンファレンスを行い、ケアの検討、家族への支援等の情報共有を行っております。現在は、災害時の透析患者さんの準備性を高めるため、受け持ち看護師による患者指導に取り組んでいます。
今年度5月から、薬剤師の服薬指導が開始となり始めました。長い療養生活の中で少しでも薬の知識や服薬に関する意識を向上できるようチーム医療に取り組んでいます。
当院手術室は、看護師17名、麻酔科医師3名、医療職スタッフ1名、洗浄・滅菌業務や清掃業務を担う委託業者で運用しています。各診療科の医師、臨床工学技士等とともに、各々の職種が専門性を発揮し連携しながら、質の高い安全な手術を提供できるよう、日々努力しています。
看護師は、手術を受ける患者さんの病室まで伺い、手術室の流れを説明します。手術前から手術室の看護師がベッドサイドに訪問し、患者さんの不安や思いを聴く事で意識の無い手術中は代弁者となれるよう取り組んでいます。
また、看護師一人ひとりが持っている技術や能力を他のスタッフも共有できるよう、朝のミーティングで『語りの場』を設け、看護の振り返りを行っています。さらに、手術患者さんの情報共有を図り、患者さんが安全に安心して手術を受けていただけるよう頑張っております。
外来は、22の診療科と治療部門・検査部門があります。外来スタッフは年齢・経験年数・勤務時間など多様な働き方をしており、看護部内で最も人数の多い部署です。
外来では、病院の理念「やさしくあたたかい病院」に基づき、朝のミーティングで接遇面強化のため、唱和や情報共有を行い患者さんに対応しています。また、各診療科外来の壁を越え、コミュニケーションを図りリリーフ体制を強化し、待ち時間短縮やより良い外来看護に努めています。また、通院中のがん患者さんや勤労されている方には、地域・入退院支援室、病棟と連携を強化し、シームレスな看護の提供に取り組んでいます。
コロナ禍3年目、診療と並行し、発熱者の対応をしたり、コロナワクチン接種業務や新型コロナウイルス感染症罹患の不安を持っている方の電話相談を行ったり奮闘しています。
外来スタッフは、チームワークの良さが持ち味であります。患者さんやご家族のお一人お一人の問題を一緒に考え寄り添い、青森労災病院の窓口として患者さんやご家族が地域で安全で安心な療養生活ができるように努めて参ります。
当部署は、患者さんの入院が決定した時点から多職種が連携し、安心して入院、退院していただけるよう支援しています。
患者さんの中には、治療やご病気により入院前と同じ状態での生活が困難となり、医療処置や介護の支援が必要となる場合があります。
入退院支援看護師の役割は、患者さんやご家族の意向、主治医の治療方針を踏まえて、地域・社会資源の活用について検討し、地域の関係機関や施設と連携を図ることです。また、社会福祉士が、経済面の問題や各種社会福祉制度等の活用について対応しています。
院内外の多職種スタッフ一丸となり在宅~入院~退院後と切れ目なく支援を行うことで、安心して療養生活を送れるよう、患者さん・ご家族の思いに寄り添った支援を心がけています。
入退院支援部門は、正面玄関入って右手にある地域医療連携室内にあります。不安やお困り事がありましたら、お気軽にお声がけ下さい。