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うみねこ通信 No.120 平成21年6月号

結膜下出血

眼科部長  木村 百子

朝起きて鏡を見たら白目の内側か、外側、あるいは下方がベターと赤くなっていて、びっくりしたことはありませんか?

見た目の重篤さにくらべて、自覚症状は無く、目が見えなくなったり、痛みを感じることはほとんどありません。

家族や、職場の人に指摘されて初めて気がつくことも多い疾患です。

目の充血との違いは、結膜下出血は結膜の毛細血管が破れて出血したもので、その部分の血管の走行が見えませんが、充血は白目の血管が拡張して太くなっています。

症状

通常ほとんど痛みやかゆみ、目やになどの症状はともないません。また、目が見えにくくなったり、視野が狭くなったりすることもありません。万一、これらの症状を伴う場合は、眼科医の診察を受けてください。

普通1-2週間で自然に吸収されて、きれいな白目にもどります。なかには1-2ヶ月かかるものもありますが、出血は吸収されますので心配はいりません。

原因は
目の構造
  1. 眼局所の要因
  2. 全身性疾患
  3. 原因不明のもの の3つに分けられます。
  1. 眼外傷、手術のあとなど、また急性結膜炎によるもの
    • 外傷の後の出血は重篤な合併症が隠れている場合もあり、眼科医の診察を受けた方が良いでしょう。
    • 目やにや、涙が増えるなどの症状がある場合は急性出血性結膜炎による結膜下出血の場合があり眼科医の診察を受けましょう。また、この場合目やにや涙から感染しますので、他人にうつさないよう注意してください。
  2. 動脈硬化、高血圧、糖尿病、出血性素因(貧血、白血病、紫斑病など)に伴って起きることもあります。
    • 何回も繰り返して結膜下出血が起きる場合は、全身性の疾患がないか調べてもらってください。
  3. 誘因がはっきりしないことも多いですが、くしゃみ、せき、嘔吐、飲酒、月経、抗凝固剤(ワーファリンなど)の内服、分娩などがあげられます。

いずれも、出血自体は1-2週間でほとんどは吸収されるため、治療の必要はありません。

ただし、外傷によるものや、目やにや涙を伴う出血、何回も繰り返す出血は、専門医の診察を受けることを、おすすめします。

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