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うみねこ通信 No.36 平成14年6月号

臨床検査のおはなし

検査科技師長  杉本 徹

病院で『検査』って聞くと、最初にレントゲンを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

「尿検査をしましょう」とか「血液検査をしましょう」とか言われたことがありませんか? また、人間ドッグで心電図や超音波検査を受けたり、コレステロールが高いとか血糖が高いとか言われた人もあると思います。このような検査を担当しているのが『臨床検査技師』です。

臨床検査には、血液や尿・糞便などの検査を行う検体検査と、患者さんの身体を直接検査する心電図や脳波、超音波などの生体検査があります。そのほか、安全な輸血を行うための輸血検査や、顕微鏡を用いて検査を行う病理検査などがあります。

それではもう少し詳しく検査の内容を書いてみましょう。

一般検査

主に尿や糞便検査を行います。尿から血液や蛋白・糖が出ていないかどうかを化学的な方法を用いて調べたり、顕微鏡で調べます。糞便からは寄生虫や虫卵の有無の検査します。

血液検査

血液は採血してしばらくすると固まる性質を持っています。そこで『抗凝固剤』という血液を固まらせない薬品を混ぜて採血し、血液中の赤血球数や白血球数・血小板数などのほか、ヘモグロビン量なども調べます。また、血液中のいろいろな細胞をグループ別に分類し、貧血や白血病などの診断に使われます。その他血友病などの時に血液の固まり具合を調べる血液凝固検査なども実施しています。

生化学検査

採血した後放置すると血清(上澄み)が出ます。この血清中に含まれるいろいろな成分を分析します。GOTやGPT・γ-GTPなどの酵素類、コレステロールや中性脂肪など多様な成分が検査できます。これらの成分は体調や病気によって増えたり減ったりしますので、その変化を見て身体の状態を判断します。

免疫血清検査・輸血検査

血液中にはウイルスや細菌に対する免疫抗体(病原物質から体を防御する物質)が存在します。それらの抗体の検査や、ウイルスの有無を検査する部門です。梅毒やいろいろな肝炎ウイルス検査、アレルギー関連検査などのほか、血液型や輸血が安全であるかを調べたり、妊娠や甲状腺疾患などの時には各種ホルモンも検査しています。

細菌検査

喀痰や尿・便などの中にいる細菌の検査をします。ヒトの体内には様々な菌が常在しています。病気を起こさない菌と、病気の原因となる菌を区別したり、どのような薬が菌に効くかなどを調べます。

病理検査

臓器の一部や喀痰から標本を作り、組織や細胞の状態を調べます。癌の有無や種類、病巣の広がり具合などを調べます。

生理検査

直接患者さんから心電図や脳波などを検査します。これらの検査は心臓や脳に障害がある場合は波形に変化が表れます。また超音波は体の中の状態を映像として観察します。どの検査も痛みを伴ったり、ビリビリしたりはしませんので安心して受けられます。

患者さんと直接お会いすることが少ないのですが、できるだけ早く・正確なデータを提供できるよう頑張っていますのでよろしくお願いします。

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