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うみねこ通信 No.87 平成18年9月号

足の爪、正しく切っていますか?

形成外科部長  荒 道人

陥入爪(かんにゅうそう)って、ご存じでしょうか? 足の趾(特に母趾)に生じることが多いのですが、爪が皮膚に、くい込んで赤く腫れ上がり、非常に痛みを伴います。また感染をおこして、膿が出ることもあります。その原因は間違った爪の切り方です。

皆さんは、足の爪をどのように切っていますか? まず、ご自分の足を見てみて下さい。きれいに丸く短く切っていませんか? 趾の内側に爪の先がありませんか? もし、そうなら陥入爪になるかもしれませんよ。 足の爪の場合、手の指とは違って丸く短く切るのは間違いです。短く切ってしまうと、爪の角が皮膚にくい込み、痛みが出てくることがあります。痛いので、角の部分を切ってしまいがちですが、そうすると一時的には良くなりますが、結局再発し、くい込む部分が根元に近くなるだけです。これを繰り返していると、側爪郭(爪の横の部分)の皮膚全体に炎症を おこし、腫れ上がってきます。肉芽が生じたり感染をおこしたりするこ ともあります。強い痛みも伴うようになります。この状態が陥入爪です。また全体に短くしていると、趾の先の皮膚が変形し、爪全体がくい込んでしまうこともあります。特にスポーツをしている方は、要注意です。  足の爪の正しい切り方は、丸く切るのではなく、どちらかというと四角く切るつもりで切ります。この時重要なのは、爪の角の部分が少し皮膚から出るように残すことです。中央の部分は引っ掛からない程度に、趾の先ギリギリのところまでとします。

では陥入爪になってしまったら、どのように治療するのでしょうか?初期の軽いうちは、炎症を抑える治療をしながら、患部の圧迫を避け、爪を伸ばすことにより治ります。爪が完全にくい込んでしまい伸ばすことがむずかしい場合は、手術をして治します。手術の方法は、くい込んでいる部分の爪を切除した後、同部の爪母(爪をつくっているところ) を切除したり破壊したりして、その部分の爪が生えないようにします。

しかし、手術をしてもその後の爪の切り方が悪いと再発することが多いです。

陥入爪は、正しい爪切りと自分によく合った靴を履くことで、 予防できます。爪切りをする時は、風呂上がりなど爪が柔らかく なっている時に、短く切りすぎないように十分注意して正しく切りましょう。

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