閉じる
HOME
診療科のご案内
当院のご紹介
ご来院の皆様
採用情報
診療科・各部門
各種ご案内


HOME ≫ 各種ご案内 ≫ 広報誌のご案内 ≫ うみねこ通信 ≫ バックナンバー ≫  平成25年1月号

うみねこ通信 No.163 平成25年1月号

『新年のご挨拶』

病院長 須田 俊宏

新年明けましておめでとうございます。

皆様にはお健やかに新年を迎えられたことと存じます。

昨年は、循環器内科の休診を余儀なくされる等当院におきまして厳しい1年でありました。

医療を取り巻く環境は相変わらず厳しい状況が続いておりますが、本年も地域医療を担い、守っていくために、更なる診療科の充実を始め、地域医療連携病院として病診連携を推進する等、地域住民の皆様に信頼される病院作りに引き続き努力して参る所存です。

また、当院の理念でありますやさしく、あたたかい病院を目指し、安全で安心の医療を提供できるよう、職員一同理念を心に刻み努力してまいりたいと考えておりますので、今後とも当院に対するご理解、ご支援をお願い申し上げます。

今年一年が皆様方にとって幸多き一年でありますよう、また、明るい展望が開ける年となることを心より祈念し、年頭のご挨拶といたします。

被爆低減

中央放射線部長 中林 秀樹

放射線診断ではさまざまな機器を使って画像を作ります。元々は線写真として始まりアナログでした。ハンスフィールドによってCTが作られ、コンピュータを使って計算されたデジタル画像が現れました。

家電製品も最初はアナログでしたが、すごい速さでデジタル化が進み今では全ての製品がデジタルとなっています。オーディオなどはアナログも捨てがたいと思うのですが…。

放射線診断装置もコンピュータ化されほとんどがデジタル化されました。その結果フィルムを使わずモニターで画像を観察し診断するほうが便利になっています。特にCTを使った検査では厚さ1mm位の断面で頭の先からつま先までいっぺんに調べることが出来るようになり、膨大な量の情報が発生しています。装置の性能の向上によるものですが、特にコンピュータの処理能力のスピードアップによるところが大きいと思われます。

このような精細な検査の結果、従来のX線写真では観察することができなかった体の状態を鮮やかに目の前に描き出してくれます。診断精度が明らかにアップしたのです。

しかし、細かく撮影することで全身の被ばく線量が増えると思われます。以前は部位ごとに分けて検査を行っていましたが、関連する部位をまとめて一気に撮影する傾向が強くなりました。患者さんは何度も足を運ばなくてもいいので楽かもしれませんが、このことは国民全体の被ばく線量が増えることになり、あまり良いことではありません。

そのための対策として、なるべく少ない線量で撮影できるように検出器の感度を上げたり、体型に合わせて線量を変化させる工夫がなされてきました。厚い部分には多めの線量で、薄い部分には少なめの線量で照射する機械的な調整ができるようにしています。

更に最近では逐次近似法という画像計算方法が取り入れられつつあり、一層の被爆低減が図られつつあります。CT装置にはすでに導入され実用化されています。この方式は画像データの中にあるノイズ成分を計算によって消し去るもので、同じ計算を何度も繰り返し、きれいな画像を作ることが出来ます。この方式を使うことにより同じ画質の画像を半分の線量で得ることが出来ます。理論的には最大%まで線量を減らすことができるといわれています。

検査も煩雑な方法となり被曝も増える傾向にありますが、検査機器もさまざまな工夫を凝らし、画像計算の方法も開発し、結果的には被ばく線量の低減にむけて進歩しています。

 

このページの先頭へ